釜慶大学校見学

2019年7月22日、本校教職員7名で、「釜慶大学校(プギョンデハッキョ)」を見学に行ってきました。韓国にいながらなかなか韓国の教育機関を直接見学に行く時間がない文部科学省派遣教員にとっては「現地教育事情」を知る貴重な研修の機会となりました。

国立「釜慶大学校」は、1996年に「釜山水産大学校」と「釜山工業大学校」の2校が統合され発足した総合大学です。「釜山水産大学校」の前身は、1941年に朝鮮総督府が創設した「釜山高等水産学校」です。「釜山工業大学校」の前身は、1924年に創設された「釜山公立工業補習学校」です。1996年、この2校が合併協議を経て統合し、国立の「釜慶大学校」が発足しました。
さて、今回の大学見学が実現したのは、釜慶大学校日語日文学部 孫東周(ソン ドンジュ)教授のお計らいによるものです。孫東周教授は、釜山韓日文化交流協会理事長も務めておられ、在釜山日本国総領事館とともに「日本語スピーチ大会」「日本歌謡大会」等、韓国と日本の文化交流の充実に尽力されています。

今回私たちが見学したのは、旧水産大跡地に立地している「釜慶大学校大淵(デヨン)キャンパス」です。大学本部にて孫東周教授にお迎えいただき、その後日語日文学部2年生の学生さんによるキャンパスツアーを実施いただきました。大学本部を出発し、図書館、体育館、講堂、学生寮と校内を移動し、水産学科に到着しました。台風一過のとても蒸し暑い日でしたが、救いは何と言っても釜山で唯一平地にある大学ということでした。水産学科では、校舎の中も見せていただきました。特に、博物館には結構長居してしまいました。理科に熱心な先生たちが、シーラカンスのはく製等からなかなか離れてくれませんでした。

最後に、孫東周教授の研究室がある人文社会経営館にお邪魔しました。ここでは、孫東周教授と金ヒョンジョン国際交流コーディネーターが最近の状況や力を入れている研究について説明してくださいました。
金コーディネーターからは以下の内容を説明いただきました。
・釜慶大学校の現在の留学生は約1600名。
・1600名の内の400名は語学目的。
・現在の留学生の国別内訳は、1位が中国、2位がベトナム、3位に日本とミャンマー。
孫東周教授からは以下の内容を説明いただきました。
・本大学校は、釜山大学校とともに釜山に位置する国立の総合大学である。
・孫東周教授が現在最も力を注いでいることのひとつが「釜慶大学人文韓国プラス事業団」第3年次の研究推進である。
・本事業団の研究テーマは「東北亜海域と人文ネットワークの力動性研究」である。
・本事業団は「地域人文学センター」としての役割を有し、研究成果を学生や一般市民にも積極的に発信している。

説明の中で、秋に大学所有の実習船船内見学等の催しがあるので、日本人学校の子どもたちにも是非多数参加してほしいとのご招待をいただきました。詳細が届きましたら、各ご家庭にお届けいたします。今度は、子どもたちにとって貴重な体験の機会になればと思っております。

釜慶大学校の皆様、暑い中に長時間対応いただき心から感謝申し上げます。

2019年08月02日