お礼 釜山外国語大学校

本ホームページ「ニュース」でも紹介されましたとおり、先日中学部の生徒たちは、釜山外国語大学校を訪問し、たくさんの貴重な体験を積ませていただきました。
なかでも、釜山外国語大学校 鄭起永 総長自ら、中学生のために時間をつくり生徒たちに直接ご自分の体験や研究について語ってくださいましたのは、私たち全員にとって、思いがけない大きな感激でした。 
特に、米国のプリンストン大学で教鞭をとっておられたときの子育てのお話は興味深いものでした。当時就学年齢だった上のお子さん二人は、米国の学校に在籍させていたそうです。そこまでは、日本人帰国子女でもよくある選択です。その後の話が意外でした。月曜日から金曜日は米国の学校に通いながら、週末はプリンストン日本語補習授業校に通わせ、日本語を学ばせていたそうです。プリンストン補習授業校は、日本人学校と補習授業校の違いはありますが、釜山日本人学校と同じく日本の文部科学省に認可された在外教育施設です。このときの、平日昼間は英語中心、週末昼間は日本語中心、そして自宅では韓国語中心の生活が、お子さんのその後にとってとても有益な体験となったと、中学生たちに熱く語ってくださいました。さらに、ご自分の受験での失敗体験と成功体験、メタ認知に基づいた学習方法、親子の会話の大切さ等々、親身になって子どもたちに語りかけてくださいました。

今回いただいたお話は、現在「外国」での生活を「余儀なく」されている子どもたちにとって、自分たちの今と将来をより客観的に見つめる貴重な機会になったと思います。総長としてのお忙しいスケジュールの中に、他国の中学生のためにお時間をつくってくださった鄭起永総長の教育者としての寛容さと愛情に、心から感謝申し上げます。
2018年10月30日